「最近、韓国と中国の関係がぎくしゃくしている」そんなニュースを耳にしたことはありませんか?
実は2025年現在、お隣の韓国では、中国に対する複雑な感情、いわゆる「中国ヘイト」と呼ばれる現象がこれまでにないほど高まりを見せているといわれています。
ある統計データでは、中国に対してあまり良くない感情を持っている人の割合が71%を超え、過去最高の数字になったという報告もあるようです。
「どうして急にそんなことになったの?」と不思議に思う方もいるかもしれませんね。
その背景には、尹錫悦(ユン・ソクヨル)さんから李在明(イ・ジェミョン)政権へと移り変わる中での政治的な大きな動きや、2025年9月からスタートした「中国人観光客へのビザ免除」という新しいルールが深く関わっているようなのです。
この記事では、ネット上で大きな話題となった「景福宮でのトラブル」の真相や、特に若者の間で広がっている感情の理由について、難しい言葉を使わずに分かりやすく紐解いていきます。
韓国で中国ヘイトが激化する3つの主な理由と背景
韓国社会で、なぜこれほど急速に中国への反発心が強まっているのでしょうか。専門家の見方などを参考にすると、単なる「思い込み」や「一時的な流行」ではなく、国と国との関係性が大きく変わったことが影響していると考えられます。
主に以下の3つのポイントが大きな理由として挙げられています。
1. 「パートナー」から「強力なライバル」への変化
以前の韓国は、「安全を守るのはアメリカ、経済活動は中国と共に」というバランスで成長してきた側面がありました。しかし、2025年の今、そのバランスが崩れつつあるようです。 実際、2023年には韓国の対中貿易が31年ぶりに赤字になったというデータもあります。中国の技術力が上がり、半導体や電気自動車といった分野で力をつけてきたことで、韓国の人々にとって中国は「商品を売る相手」から「脅威となるライバル」へと印象が変わってしまったのかもしれません。
2. 文化やプライドをめぐる対立
「キムチや韓服は中国の文化だ」といった主張が聞かれることに対し、韓国の人々は「自分たちの文化なのに」と強い違和感を抱いているようです。 さらに2025年には、中国発のゲーム『黒神話:悟空』が大ヒットしましたが、これが逆に韓国の若者たちに「自分たちの得意分野が追い抜かれてしまうかも」という焦りを感じさせるきっかけになったとも言われています。
3. 安全保障への不安と外交上のモヤモヤ
北朝鮮への対応をめぐって中国が独自の動きを見せていることや、過去に起きた経済的なトラブルの記憶が、不信感につながっている可能性もあります。また、外交の場での強い口調がニュースで報じられると、「自分たちの国の立場が尊重されていないのでは」と感じる人が増え、心の距離が広がってしまっているのが現状のようです。
「不正選挙」の主張も?政治的混乱と中国人排斥の関連性
2025年の韓国で見られる中国への厳しい視線は、国内の政治状況とも複雑に絡み合っているようです。
特に、2024年の年末から2025年にかけての、尹錫悦さんの政権から李在明政権へと変わる激動の時期に、さまざまな「噂」や「陰謀論」が生まれたことが影響していると考えられます。
政治的な対立と「中国」という存在
一部の保守層の間では、政権交代の背景に「中国の働きかけがあったのではないか」と疑う声があるようです。デモの現場などで、李在明さんを中国寄りだと批判したり、政治への介入を懸念するようなスローガンが見られたりすることもあります。 政治的な結果に対する不満や不安が、「中国」という存在への敵対心に形を変えている側面があるのかもしれません。
外国人参政権をめぐる議論
また、「外国人の地方参政権」についても議論になっています。韓国では条件を満たした永住外国人に地方選挙での投票権を認めていますが、その多くが中国籍の方だといわれています。 これについて、以前、韓東勲さんが「相互主義の観点から見直すべきでは」と提案したことがありました。この話題がSNSで広がる中で、「組織的に選挙に関わっているのでは」といった、根拠がはっきりしない噂まで拡散されてしまったようです。
ネット上の「陰謀論」
さらに、過去の選挙に関連して「サーバーを通じた操作があった」とする説が再び注目されることもありました。選挙管理委員会などの公的機関はこれを否定していますが、実際に偽ニュースサイトが見つかったという報道もあったため、「もしかしたら本当かも」と不安を感じてしまう人がいるのも無理はないかもしれません。
ビザ免除で観光客急増!景福宮での迷惑行為と事件の真相
政治的な緊張感がある中で、李在明政権は2025年9月、経済を盛り上げるために中国人団体観光客の「ビザ免除」をスタートさせました。観光業界からは喜びの声が上がった一方で、一般市民からは「治安は大丈夫かな?」と心配する声も聞かれました。
そんなタイミングでネット上を騒がせたのが、「景福宮でのトラブル」に関する情報でした。
SNSで拡散された衝撃的な噂
2025年11月の中頃、SNS上で「ソウルの大切な名所である景福宮で、観光客が迷惑行為(排泄行為)をした」という内容や画像が広まりました。景福宮は韓国の人々にとって非常に神聖な場所ですから、この情報は瞬く間に拡散され、怒りの声が多く上がりました。
実は「デマ」だった可能性が高い
しかし、この件については冷静に見る必要があります。現地の報道によると、管理事務所や警察は「そのような報告は受けていない」としており、当日は特にトラブルもなく平穏だったとされています。 ネットで出回った画像も、実は過去に別の場所で撮影されたものや、場所がよく分からない画像が使われていた可能性が高く、「フェイクニュース(偽情報)」であったという見方が強まっています。
本当に懸念されている課題とは
とはいえ、ビザ免除に全く課題がないわけではないようです。 いま実際に問題視されているのは、派手な迷惑行為よりも、観光客が入国後に連絡が取れなくなってしまう「不法滞在」のリスクだといわれています。政府も旅行会社への管理を強めるなど対策を進めていますが、ネット上の刺激的なデマに目が向いてしまい、こうした本来考えるべき制度上の課題が見えにくくなっているのかもしれません。
SNSで拡散される偽情報と若者世代に広がる嫌中感情の実態
かつては、歴史的な教育を受けた高齢者の方々が中国に対して厳しい目を持つ傾向がありました。しかし、2025年の今、その中心はスマホやネットに慣れ親しんだ若者世代(いわゆるMZ世代)に移りつつあるようです。
ここには、SNS特有の仕組みや、若者たちが大切にしている「フェアであること」への思いが関係していると言えそうです。
若者が感じる「不公平感」
若者たちの感情は、政治的な考えというよりは、日々の生活で感じる「モヤモヤ」に近いかもしれません。 例えば、春になると飛んでくるPM2.5の問題について納得のいく説明がなかったり、大学のグループワークで留学生とうまく連携が取れなかったりといった、小さな体験の積み重ねがあるようです。「自分たちはルールを守っているのに、フェアじゃない」という感覚が、国全体への拒否感につながっている可能性があります。
情報をあおるインフルエンサーたち
この感情に火をつけているのが、SNSで注目を集めようとする一部のインフルエンサー(サイバーレッカーとも呼ばれます)や、不確かな情報の拡散です。再生数を稼ぐために、事実確認をしないまま、人々の怒りを誘うようなタイトルや画像で情報を発信することがあります。先ほどの景福宮の件も、真実が分かる前に、怒りをあおるような動画がたくさん投稿されてしまいました。
「エコーチェンバー」現象の怖さ
さらに、国家情報院の発表として、海外の企業が運営していると思われる「偽ニュースサイト」の存在も指摘されています。これらは一見普通のニュースサイトに見えますが、対立をあおるような内容が混ざっていることがあるそうです。
スマホの中で、こうした自分に近い意見ばかりが表示される「エコーチェンバー」という現象が起き、特定の国への悪いイメージが強化され続けてしまっているのが現状と言えるでしょう。
まとめ
2025年の韓国で起きている「中国ヘイト」の高まりは、単なる感情的なケンカではなく、もっと根深い事情が重なり合った結果のようです。
政治の大きな変化、経済的なライバル関係へのシフト、そしてSNSを通じた情報の氾濫など、現代ならではの複雑な要因が絡み合っています。
ビザ免除は経済効果を期待したものですが、景福宮のデマ騒動が示したように、人々の心にある不信感を取り除くのは簡単ではないのかもしれません。特に、若者たちが求めている「公平さ」への願いが、こうした形で表れている点は見逃せないポイントです。
2025年11月には慶州でAPEC首脳会議が開かれ、習近平国家主席の韓国訪問も予定されています。
この大きなイベントが、冷え込んだ関係を温めるきっかけになるのか、それとも新たな火種になるのか。ネット上の情報に惑わされず、冷静に今後の行方を見守っていく必要がありそうです。

























コメントを残す