F1カー低い車高の謎!普通車との違いや値段までスッキリ解説

F1カー

みなさん、こんにちは。

サーキットを猛スピードで駆け抜ける「F1カー」の姿、本当にカッコイイですよね。

あの信じられないような速さと、まるで地面に吸い付いているかのようなコーナリングは、多くの人を夢中にさせています。

特に、F1カーのあの地面スレスレの低い車高には、「どうしてあんなにペッタンコなの?」「私たちの乗る普通の車と、一体どこが違うの?」と不思議に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなF1カーの低さの秘密と、普通の乗用車との根本的な違いについて、分かりやすくお話ししていこうと思います。

「F1カー」の車高が低いのはナゼ?驚きの理由に迫る

「F1カー」が、まるで地面を這うように車高を低くしているのには、ちゃんとした理由があるんです。

それは、レースでコンマ1秒でも速く走るために、空気の力を最大限に利用し、車の動きを良くするための工夫が詰まっている結果なんですよ。

ここでは、その具体的な理由を一緒に見ていきましょう。

地面効果で車を地面にピタッ!

F1カーの車高が低い、一番大きな理由のひとつが、「地面効果(グラウンドエフェクト)」という現象を最大限に活かすためなんです。

地面効果というのは、車の底の部分と地面との間を空気が速く流れることで、車の下側の空気圧を下げて、車を地面に強く押し付ける力(これをダウンフォースと言います)を生み出す現象のことです。

F1カーの車の底は、この地面効果を効率よく発生させるために、とても精密にデザインされています。

車高をギリギリまで低くすると、車の底と地面の隙間が狭くなりますよね。

そうすると、そこを通る空気の流れがグンと速くなるんです。

空気の流れが速くなると、その部分の圧力が低くなるという法則(ベルヌーイの定理と言います)があって、相対的に圧力の高い車の上側から下側へと、強力な力が働くようになります。

このダウンフォースが、タイヤを地面に強く押し付けて、タイヤのグリップ力(地面を掴む力)を大幅にアップさせます。

その結果、F1カーは普通の車では考えられないようなスピードでコーナーを曲がることができるようになるんですね。

この強力なダウンフォースが、F1カーのすごいコーナリング性能を支える、とても大切なポイントになっているんです。

車の重心を低くして、コーナリング性能をさらにアップ!

車高を低くすることは、「車の重心を低くする」ことにも繋がります。

重心というのは、その物の重さの中心になる点のことで、重心が低いほど物は安定しやすくなる性質があります。

F1カーは、エンジンやギアボックスといった重たい部品をできるだけ低い位置に積んで、運転するドライバーさんが座る位置も、ものすごく低く設定されています。

これに加えて車高自体を低くすることで、車全体の重心を極限まで下げる工夫がされているんです。

重心が低いと、カーブを曲がる時に車体が傾く動き(ロールと言います)を小さく抑えることができます。

ロールが小さいとタイヤがしっかりと地面に接地し続けるので、ドライバーさんはより正確にマシンを操縦できるようになります。

急なハンドル操作をした時や、速いスピードでコーナーに進入した時でも、車の動きが安定しやすくなり、ギリギリの領域でのコントロール性が向上するんですね。

この重心を低くすることによる運動性能の向上も、F1カーが低い車高を選んでいる大きな理由のひとつと言えるでしょう。

F1カーと普通の車、どこがそんなに違うの?

F1カーと、私たちが普段街で見かける普通の乗用車は、見た目が違うのはもちろんですが、作られた目的も、車の構造も、全くと言っていいほど異なる乗り物です。

サーキットという特別な場所で、最高のパフォーマンスを発揮するためだけに作られたF1カー。

それに対して、毎日の移動手段として、乗り心地の良さや安全性が大切にされる乗用車。

その違いは、本当にたくさんあるんですよ。

エンジンパワーの秘密と「F1カー 排気量」の意外な事実

F1カーの心臓部とも言えるエンジンは、まさに最先端技術の塊です。

現在のF1カーに積まれているパワーユニットは、1.6リッターV6ターボエンジンという種類のエンジンに、エネルギー回生システム(ERS)という、使われなかったエネルギーを再利用する賢い仕組みを組み合わせた、とても高度なハイブリッドシステムになっています。

このF1カーの排気量だけを聞くと、一般的な小さな乗用車と同じくらいか、もしかしたらそれよりも小さいくらいかもしれません。

しかし、そのエンジンが生み出すパワーは、なんと1000馬力近くにもなることがあって、普通の乗用車のエンジンとは比べものにならないほど、高回転で高出力を実現しているんです。

エンジンの回転数は、1分間に15,000回転以上に達することもあるそうで、これは普通の乗用車の何倍もの数字になります。

とても精密な部品と、高度なコントロール技術によって、小さなF1カーの排気量から、信じられないようなパワーを引き出しているんですね。

これに対して、普通の乗用車のエンジンは、燃費の良さや長持ちすること、静かに走れること、運転のしやすさなどが大切にされていて、ここまでの極端な高性能は求められていません。

桁違いの「F1カー 最高速度」と息をのむ加速力

F1カーのすごさを語る上で絶対に外せないのが、その圧倒的なスピードです。

F1カーの最高速度は、走るサーキットのコースの形にもよりますが、長い直線がある場所では、時速350キロメートルを超えることも珍しくないんですよ。

さらに驚くのは、その加速力です。

止まった状態から時速100キロメートルに達するまでにかかる時間は、たったの2秒台と言われています。

この強烈な加速とF1カー 最高速度は、パワフルなエンジン、軽い車体、そして空気の力を巧みに利用するデザインの賜物なんです。

普通の乗用車でも、高性能なスポーツカーならかなりのスピードが出ますが、F1カーの加速力やコーナーを曲がる速さは、まさに別次元の領域にあると言えるでしょう。

これらの性能は、あくまでもサーキットという特別な、閉鎖された環境で発揮されるものだということを覚えておいてくださいね。

使われている特別な素材と空気の流れを操るデザイン

F1カーの車体は、軽さと強さを両立させるために、カーボンファイバー複合材という、とても軽くて丈夫な特別な素材がたくさん使われています。

これによって、ドライバーさんの安全をしっかりと守りながら、車の重さを極限まで軽くしているんです。

車体全体が、空気の力を最大限に利用するデザインになっている点も、大きな特徴です。

車の前や後ろについている大きな羽根(フロントウイングやリアウイングと言います)はもちろんのこと、バージボードやディフューザーといった、複雑な形をした空気の流れをコントロールするパーツが、車のあちこちに取り付けられています。

これらのパーツは、走っている時に空気の流れを巧みに操って、車を地面に押し付ける強力なダウンフォースを生み出すと同時に、空気の抵抗を減らす役割も果たしています。

その結果、F1カーはまるで路面に吸い付いているかのように、安定して走ることができるんですね。

普通の乗用車も空気の流れは考えられていますが、それは主に燃費を良くしたり、風の音を小さくしたりする目的が中心で、F1カーほど極端にダウンフォースを追い求めることはありません。

F1カーは公道を走ることはできるの?夢のような話だけど…

「あのカッコいいF1カーで、公道を颯爽と走ってみたい」なんて夢見る方もいるかもしれませんね。

しかし、残念ながらF1カーがそのままの姿で公道を走ることは、現実的にはほぼ不可能なんです。

それには、いくつかのハッキリとした理由があります。

公道を走るためにクリアしないといけないルール

私たちが普段運転している乗用車が公道を安全に走るためには、道路運送車両法という法律で定められた、たくさんの保安基準(安全のためのルール)を満たしている必要があります。

これには、例えば、夜道を照らすヘッドライト、ブレーキをかけた時に光るブレーキランプ、曲がる時に点滅するウインカー、後ろを確認するためのバックミラーといった、光る装置や見えるようにする装置を必ず付けなければいけない、という決まりがあります。

他にも、きれいな排気ガスにするための装置、うるさすぎない音にするための規制、車体の底が地面に擦らないための最低限の高さの確保、万が一の時に歩行者を守るためのバンパーの形、さらには公道を走るのに適したタイヤの装着など、本当にたくさんの細かい決まりがあるんです。

これらの保安基準は、みんなが安全に交通を利用できるように、そして環境への影響をできるだけ少なくするために設けられています。

「F1カー」が公道を走れないワケ

F1カーは、これらの保安基準を、残念ながらほとんど満たしていません。

まず、あの極端に低い車高では、公道にあるちょっとした段差や踏切などを乗り越えることができません。

ヘッドライトやウインカーといった安全のための装備も、レースには必要ないので付いていません。

レース専用のツルツルしたスリックタイヤは、雨が降った時に水を排出する溝がないので、公道で使うととても滑りやすくて危険です。

エンジンの排気音はものすごく大きくて、騒音の規制値をはるかに超えてしまいます。

排気ガスも、特別な装置で浄化されることなくそのまま排出されてしまいます。

つまり、F1カーはサーキットという閉鎖された特別な環境で、最高のパフォーマンスを発揮するためだけに作られた、純粋なレース専用のマシンなんです。

ですから、 公道走行に必要な要素を、何一つ持っていない、ということになるんですね。

ちょっと気になるF1カーの値段って、一体いくらくらい?

F1カーがとてつもない性能を持っていることは、もうお分かりいただけたかと思いますが、では、そのF1カーの値段は一体どれくらいするのでしょうか。

その価格は、私たちの普段の金銭感覚からは、ちょっと想像もつかないような金額になることが多いようです。

マシン1台の驚きの価格とは

F1カー1台あたりの値段は、数億円から、時には十数億円にもなると言われています。

エンジンや車体の骨格(シャシーと言います)、ギアボックス、空気の流れをコントロールするパーツなど、その全てが最先端の技術の塊で、特別な素材と高度な製造技術を使って作られています。

特に、パワーユニットと呼ばれるエンジンの主要部分や、カーボンファイバーという軽くて丈夫な素材で作られた運転席周りの骨格(モノコックと言います)などは、非常に高価な部品です。

ただし、これらのF1カーは、普通のお店で売られているわけではありません。

F1チームが自分たちで開発したり作ったりするか、専門の会社から購入するものです。

そのため、正確なF1カーの値段が一般に公表されることはほとんどありませんが、その技術的な価値を考えると、天文学的な数字になることは間違いないでしょう。

開発費やチームの運営費も考えると…

F1カーそのものの価格もすごいですが、F1レースに参戦するためには、さらに莫大な費用がかかります。

新しいマシンを開発するための研究開発費、世界中のサーキットを転戦するための輸送費、数百人にも及ぶチームスタッフの人件費、サーキットの施設を使うための費用など、年間にかかるチームの運営予算は、数百億円規模に達することも珍しくないと言われています。

値段の話は、F1というモータースポーツがいかに巨額のお金が動く世界であるかを、よく表していると言えるかもしれませんね。

「F1カーの歴史」をちょっとだけ振り返ってみよう

今のF1カーの姿は、長い年月にわたる技術開発と、ルールの変更の積み重ねによって形作られてきました。

歴史を少し紐解いてみることで、その進化の様子を垣間見ることができますよ。

F1が始まった頃のF1カーの姿と進化

F1世界選手権というレースが始まった1950年代の初めの頃のF1カーは、車の前にエンジンを積んでいて、「葉巻型」と呼ばれる細長いボディを持つものが主流でした。

まだ空気の力をどう利用するかという考えも浅く、タイヤも今と比べるとずっと細いものでした。

その後、1950年代の後半から1960年代にかけて、エンジンを運転席の後ろに置く「ミッドシップレイアウト」という形が主流になって、車の運動性能が飛躍的に良くなりました。

この頃から、F1カーの歴史における大きな変化が始まります。

素材の面では、鉄のパイプを組み合わせた骨格から、アルミニウム合金という軽い金属で作られた箱型の骨格(モノコック構造と言います)へと進化して、車体を軽くしながらも丈夫にする技術が進みました。

技術の進歩がもたらした大きな変化

1960年代の後半になると、車の前や後ろに羽根(ウイング)のような空力パーツが本格的に付けられるようになって、コーナーを曲がるスピードが劇的に速くなりました。

1970年代には、先ほどお話しした地面効果(グラウンドエフェクト)を積極的に利用したマシンが登場して、F1の世界では空気の力をどう使うかという競争が激しくなりました。

1980年代には、ターボチャージャーという装置が付いたエンジンが全盛期を迎えて、1000馬力を超えるような、ものすごいパワー競争が繰り広げられました。

同時に、カーボンファイバー複合材という軽くて強い素材が車体の骨格に使われるようになって、F1カーの安全性と性能は、また新しいレベルへと進化しました。

その後も、半自動でギアチェンジができるトランスミッションや、コンピューター制御で車体の姿勢を安定させるアクティブサスペンションといったハイテク技術が次々と導入されては、ルールによって禁止される、という歴史を繰り返しながら、F1カーの歴史は作られてきたんですね。

最近のハイブリッド技術の導入も、環境への配慮と高い動力性能の両立を目指す、現代のF1を象徴する大きな変化と言えるでしょう。

まとめ:「F1カーは夢と技術が詰まった究極のレーシングマシン」

ここまで、F1カーの低い車高の理由から、普通の乗用車との違い、値段のこと、公道を走れるのかどうか、そしてその歴史に至るまで、色々な角度からF1カーについてお話ししてきました。

F1カーがなぜあのような形をしているのか、その背景には、コンマ1秒でも速く走るための絶え間ない技術開発と、ドライバーさんの安全を守るための努力があることを、少しでも感じていただけたなら嬉しいです。

F1カーは、単に人を運ぶための乗り物ではなく、人間の知恵と情熱、そして最先端の技術が集結した、地上で最も速く走ることを追い求めた、究極のレーシングマシンなのです。

サーキットで繰り広げられるF1カーたちの熱い戦いは、これからも私たちをワクワクさせてくれることでしょうね。

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