スマホの通話とネットはどう繋がる?電波と通信の基礎をやさしく解説

私たちの毎日になくてはならないスマートフォン。

電話をかけたり、インターネットで調べ物をしたり、動画を楽しんだり。 本当にたくさんのことができますよね。

でも、この小さな機械が、どうやって遠くの人と話したり、世界中の情報を見たりできるのか、ふと疑問に思ったことはありませんか。

「スマホって、どうやって電話が通じるの?」とか、「電波って、そもそも何だろう?」なんて。

この記事では、そんなスマートフォンの「通話」や「インターネット」がどんな仕組みで動いているのか。

そして、その中で「電波」がどんな大切な役割を担っているのかを、一緒に見ていきましょう。

スマホの「声」はどうやって相手に届くの?通話の基本的な流れ

スマホの「声」はどうやって相手に届くの?

スマートフォンで誰かとお話しするとき、私たちの声がどんな旅をして相手に届くのか、その秘密を探ってみましょう。

実は、いくつかのステップがあるんですよ。

声が電気信号に変わるってどういうこと?

まず、私たちが「もしもし」と話す声。 これは、スマートフォンの中にあるマイクに入ります。

マイクは、この声を「電気の信号」に変えるんです。
例えるなら、声を翻訳機にかけて、機械がわかる言葉にしているようなイメージですね。

でも、この電気信号のままでは、遠くまでは届きません。
そこで活躍するのが、次に説明する「電波」なんです。

街のアンテナ「基地局」の役割

電気信号に変わった声のデータは、スマートフォンのアンテナから「電波」として空に送り出されます。

この電波は、目には見えないけれど、情報を運ぶ大切な運び屋さんです。

そして、この電波を最初に受け止めるのが、街のあちこちにある基地局という大きなアンテナです。

ビルの屋上や鉄塔の上についているのを見たことがある人もいるかもしれませんね。

スマートフォンから出た電波は、一番近くにある基地局にキャッチされるんです。

「スマホ 電話が通じる仕組みは?」という疑問の、最初のステップがここです。

電話会社の中継地点「交換局」の働き

基地局が受け取った声のデータは、次に電話会社の交換局という場所に送られます。

交換局は、電話番号の情報をもとにして、「この電話は、どこにつなげばいいのかな?」と判断して、正しい道案内をしてくれる交通整理のような役割をしています。

そして、通話相手のいる場所の近くにある基地局へと、声のデータが送られていきます。

最終的に、相手の近くの基地局が電波を受け取り、それが相手のスマートフォンに届きます。 相手のスマートフォンでは、受け取った電波をまた電気信号に戻し、それをスピーカーから音声として出すことで、私たちの声が聞こえる、というわけです。

この一連の流れが、ものすごいスピードで行われているので、私たちはまるで目の前にいるかのように話せるんですね。

スマホでインターネットがサクサク使えるのはなぜ?データ通信のしくみ

スマホでインターネット

次に、スマートフォンでインターネットを使うときの仕組みを見ていきましょう。

ウェブサイトを見たり、動画を見たり、SNSを使ったりするときも、やっぱり電波が活躍しているんですよ。

インターネットも基地局がキャッチ

インターネットを使うときも、スマートフォンから出る情報(例えば、見たいウェブサイトのアドレスとか、検索したい言葉とか)は、まず電気信号から電波に変わります。

そして、一番近くの基地局に送られます。

ここまでは、電話をかけるときと流れが似ていますね。

プロバイダって何をしているの?

基地局が受け取ったデータは、その後、それぞれの携帯電話会社が契約している「プロバイダ」という会社のネットワークを通ります。

プロバイダは、インターネットの世界への入り口のようなものだと考えてみてください。 ここを通って、私たちが見たいウェブサイトの情報が置いてある「サーバー」や、動画配信サービスのサーバーなど、インターネット上のいろいろな場所につながるんです。

そして、目的のサーバーから送られてくるウェブサイトの情報や動画のデータも、同じようにプロバイダのネットワーク、基地局を通って、最終的に電波として私たちのスマートフォンに届きます。

スマートフォンは、受け取った電波の情報を解析して、画面にウェブページを表示したり、動画を再生したりするわけです。

「スマホ インターネットはどんな仕組みなのか?」という疑問の答えは、基地局を中継してインターネットの世界とデータのやり取りをしている、ということなんですね。

通信に欠かせない「電波」って一体どんなもの?

電波

ここまで、電話もインターネットも「電波」のおかげで成り立っている、とお話ししてきました。 では、この「電波」とは、一体何者なのでしょうか。

少し詳しく見てみましょう。

電波は目に見えない波

電波というのは、電気のエネルギーが波のようにして空間を伝わっていく現象のことです。

「電磁波(でんじは)」というグループの一員なんですよ。

太陽の光や、病院で使うレントゲン写真のX線なども、実は電磁波の仲間です。

電波は、その中でも比較的「周波数」が低いものを指すことが多いです。

周波数で変わる電波の得意なこと

電波には「周波数」という大切な性質があります。 周波数とは、1秒間に波が何回振動するか、という回数のことです。

「ヘルツ(Hz)」という単位で表されます。

スマートフォンの通信で使われている電波は、とても高い周波数帯のものが利用されています。 この周波数帯は、国が管理していて、各携帯電話会社に割り当てられているんです。

だから、携帯電話会社ごとに使える周波数が違っていて、それぞれが自分たちの基地局をたくさん作っているんですね。

周波数が高い電波は、一度にたくさんの情報を運べるという得意技があります。

しかし、まっすぐ進む力が強くて、建物などの障害物には弱いという一面も持っています。

逆に、周波数が低い電波は、運べる情報量は少し減ってしまいますが、障害物を回り込みやすく、遠くまで届きやすいという特徴があります。

携帯電話会社は、これらの性質が違う周波数帯を上手に組み合わせて使うことで、より広い範囲で、安定してつながるエリアを作ろうと頑張っているんですよ。

スマホの電話とネット、使う回線は違うの?

スマホの電話とネットの回線

「スマホで電話するときと、インターネットを使うときって、使っている回線は別々なの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんね。

この「スマホ 電話回線、インターネット回線の違い」について、少し触れておきましょう。

昔の電話と今のスマホの違い

昔の家の固定電話は、主に「声」を運ぶための専用の「電話回線」という線が使われていました。

銅線など、物理的な線でつながっていたんですね。

一方、今のスマートフォンの通信は、基本的に「インターネット回線」の技術がベースになっています。

特に携帯電話のデータ通信では、電話の声もデータの一種として扱う技術が使われることが多くなっています。

VoLTEって聞いたことある?音声通話もデータ通信

例えば、「VoLTE(ボルテ)」という言葉を聞いたことはありますか。 これは、声のデータも、インターネットのデータと同じように小さく区切って(これをパケット化といいます)、LTEなどのデータ通信用の道を使って送受信する技術のことです。

これによって、よりクリアな音質で通話ができるようになったりもするんですよ。

つまり、今のスマートフォンでは、「電話専用の回線」と「インターネット専用の線」がはっきり分かれているというよりは、主にデータ通信用の回線を使って、電話もインターネットもしている、と考えると分かりやすいかもしれません。

もちろん、少し古いタイプの携帯電話や、一部の通信のやり方では、昔ながらの電話に近い形で声が運ばれることもあります。

しかし、主流はデータ通信のネットワークを上手に活用する形に変わってきているんです。

もっと快適にスマホを使うために知っておきたいこと

スマートフォンの通信は電波を使っているので、電波の状況によっては、使い心地が変わることがあります。

どんな時にそうなるのか、そしてどうすれば良いか、少しだけ知っておくと便利ですよ。

電波が弱くなる場所ってどんなところ?

例えば、トンネルの中や、地下街、鉄筋コンクリートでできた建物の中などは、電波が届きにくいことがあります。

そういう場所では、電話が途切れたり、インターネットの表示が遅くなったりすることがありますよね。

また、大きなイベント会場やお祭りなどで、たくさんの人が一斉にスマートフォンを使うような場所では、一時的に回線が混み合って、つながりにくくなることも考えられます。

これは、一つの基地局にアクセスが集中してしまうために起こることがあります。

Wi-Fiを上手に活用しよう

お家や職場など、特定の場所で安定して速いインターネットを使いたい場合には、「Wi-Fi(ワイファイ)」につなぐのが役立ちます。

Wi-Fiは、無線LANルーターという機械から出る電波を使ってインターネットに接続する技術です。

これを使うと、携帯電話会社のデータ通信量を使わずに済むので、データ容量を気にせずインターネットを楽しめるというメリットもありますよ。

まとめ:見えないけれど大切な電波と通信技術

スマートフォンが、私たちの手元で当たり前のようにいろいろなことをしてくれる背景には、実はとても高度な技術が隠されています。

声や情報を、電気信号や電波に変えて、複雑なネットワークを通って相手に届ける。 その中心で活躍しているのが電波です。

目には見えないけれど、電波は私たちのコミュニケーションや情報収集に、なくてはならない大切な役割を果たしてくれているんですね。

この記事を読んで、スマートフォンがどうやって電話したり、インターネットにつながったりしているのか、そして電波がどんな仕事をしているのか、少しでも身近に感じていただけたら嬉しいです。

私たちの生活を便利で豊かにしてくれるスマートフォンの、裏側にあるしくみを知ると、毎日使うのが少しだけ楽しくなるかもしれませんね。

【免責事項】
本記事は、スマートフォンの通信に関する一般的な情報提供を目的としています。
技術的な詳細や個別の契約内容については、ご利用の携帯電話会社や専門機関にご確認ください。
本記事の情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当方では一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。
本記事に掲載されている画像は、あくまで説明のためのイメージです。
細部や状況が実際と異なることがありますので、ご留意ください。

【参考情報】
スマートフォンの電波や通信の仕組みについて、より詳しく知りたい場合は、以下の情報源も参考にされることをお勧めします。
(実際の記事では、ここに総務省の電波利用ホームページや、各携帯キャリアの公式サイトへのリンクなどを掲載すると良いでしょう。例として以下のような記述が考えられます。)

  • 総務省 電波利用ホームページ:https://www.tele.soumu.go.jp/
    電波の性質や利用方法に関する情報が掲載されています。
  • お使いの携帯電話会社の公式サイト:契約プランや提供エリア、通信技術に関する情報が提供されています。

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