虹が二重に見えるのはなぜ?主虹・副虹の色が逆になる仕組みと見つけ方

雨上がりの空に、色の並びが逆になった明るい主虹と外側の淡い副虹が見えるイラスト

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雨上がりに虹を見上げたとき、外側にもう一本うっすらと虹が見えることがあります。これは二重虹(ダブルレインボー)と呼ばれ、内側の主虹(しゅこう)と外側の副虹(ふくこう)で、雨粒の中で太陽光が反射する回数が違うために生じます。

さらに、二本の虹は色の並びが逆です。内側の虹は外側が赤ですが、外側の虹は外側が紫になります。この記事では、光が雨粒を通る仕組みから、二本の間が暗く見える理由、どんな空で見つけやすいのかまで順に説明します。

二重虹は「主虹」と「副虹」の組み合わせ

内側のはっきりした虹が主虹

普段よく見る虹は、主虹と呼ばれます。雨粒に入った太陽の光が屈折し、粒の内側で一度反射してから外へ出るときに再び屈折します。光の色ごとに屈折の角度が違うため、赤から紫までの色が帯のように見えるのです。

外側の薄い虹が副虹

主虹の外側に見える淡い虹が副虹です。こちらの光は水滴の中で二度反射してから外に出ます。光の通り道が変わることで、主虹より外側の位置に虹が現れ、色の順番も逆になります。

虹の中心は太陽と反対の方向にあり、主虹はその方向からおよそ42度、副虹はおよそ51度の角度に見えます。これらは目安の角度で、雨粒の分布や地形などにより見える部分は変わります。大気光学現象の解説でも角度の違いが紹介されています。

名古屋市科学館の科学Q&A「二重に見える虹」では、主虹は屈折・反射・屈折、副虹は屈折・反射・反射・屈折という過程を説明しています。

二重虹で色の並びが逆になる理由

一番わかりやすい見分け方は、赤と紫がある位置です。主虹では太陽光が雨粒の中で1回反射して外へ出ますが、副虹では2回反射するため、光の通り道が異なります。反射回数が異なるだけでなく、雨粒の内部で光が進み、色ごとに分かれて出てくる経路の向きも異なります。

そのため観察者の目に届く赤い光と紫の光の角度の並びが逆になり、虹の色の順番も反対になります。気象庁気象研究所の研究者による虹の解説でも、反射回数だけでなく雨粒内部の光路の向きが色の反転に関わると説明されています。

見分けるポイント主虹(内側)副虹(外側)
雨粒内の反射1回2回
見え方比較的明るい比較的淡い
色の並び外側が赤・内側が紫外側が紫・内側が赤
およその角度太陽の反対方向から約42°同じ中心から約51°

二本の虹を同時に撮影できたら、外側の淡い虹の色をよく見てみましょう。副虹では主虹の色の順番が反対になっています。ただし、雲や空の明るさ、写真の露出によって色がはっきり見えないこともあります。

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二重虹の間が暗く見えるのはなぜ?

主虹と副虹の間の空が、周囲より少し暗く見えることがあります。この部分はアレキサンダーの暗帯と呼ばれます。

雨粒で曲げられた太陽光が目に届く角度には偏りがあり、二本の虹の間は届く光が比較的少なくなるためです。

主虹の内側や副虹の外側と比べて暗く見えることがありますが、雲や背景の明るさによって目立たない場合もあります。二本の虹の色が逆になることと合わせて、二重虹らしさを示す大きな特徴です。

防災科学技術研究所の「虹」の学習資料でも、二重虹の色の反転とアレキサンダーの暗帯を確認できます。

二重虹はどんなときに見られる?

太陽を背にし、反対側に雨粒がある

基本の条件は普通の虹と同じです。雨上がりや天気雨などで空気中に水滴があり、日光がその水滴に当たると虹が見える場合があります。見る人の背後に太陽があり、虹は太陽と反対方向の空に現れます。

日差しが十分に届き、外側の薄い虹も見える

副虹は主虹より光が弱く、空が明るすぎたり雲が厚かったりすると目立ちません。日光と水滴の条件がそろっていても、外側の虹を必ず見つけられるわけではありません。

朝や夕方は虹の位置を探しやすい場合がある

太陽が低いときには、地平線より上に現れる虹の弧が長くなり、見つけやすくなることがあります。虹自体の半径が朝夕に大きく変わるわけではありません。ただし、雨粒がある方向や雲の状態に左右されるため、朝夕なら必ず見えるという意味ではありません。

二重虹を探すときの簡単な手順

  • ① 雨が降っている場所と晴れ間のある方向を確認する
  • ② 太陽を背にし、その反対側の空を見る(太陽を直接見つめない)
  • ③ 主虹が見つかったら、その外側で一回り大きい淡い弧を探す(副虹は主虹と同じ場所には重ならない)
  • ④ 淡い虹の色の順序と、二本の間の暗い帯を確かめる

二重虹を撮る場合、画面に主虹だけを大きく入れると副虹が切れやすくなります。広角側で空を少し広めに写し、後から外側の薄い弧が入っているか確かめると特徴を残せます。道路での立ち止まりや悪天候下の撮影は避け、安全な場所で観察しましょう。

「二重虹は珍しい」「幸運のサイン」という話は本当?

主虹より暗い副虹まで見えるには、適切な太陽光・水滴・空の状態が必要です。そのため、二本ともはっきり見える機会は多くありません。

一方、『見たら幸運が訪れる』『地震の前兆になる』といった言い伝えには、虹の光学的な仕組みから予言できるという科学的根拠はありません。

二重虹が印象的な自然現象であることと、将来の出来事を予測できることは別です。空に現れる色と光の仕組みとして楽しみましょう。

よくある質問

二本の虹は別々の雨粒でできるの?

主虹と副虹は、どちらも空中にある多数の水滴で反射・屈折した光が目に届くことで見えます。一本の雨粒そのものが空に虹の形を描いているわけではなく、観察者から特定の方向にある数多くの水滴がそれぞれ光を届けています。

二重虹は必ず2本見えるの?

いいえ。主虹だけが見える場合も多く、外側の副虹は弱くて気づかない場合があります。目で見えた色と、カメラで写った色が異なることもあります。

二重虹と、内側に何本も色の帯が見える虹は同じ?

必ずしも同じではありません。主虹のすぐ内側に細い帯が繰り返し見えることがあり、これは過剰虹(干渉虹)など別の光学現象の場合があります。一般的な二重虹では、主虹より外側に副虹があり、色の並びが反対になります。

まとめ:外側の虹ほど薄く、色の順番は逆

二重虹ができるのは、太陽の光が雨粒の中で一度反射したものが主虹、二度反射したものが副虹として、異なる方向から目に届くためです。

色の並びが逆になること、二本の間に暗い帯があることを覚えておくと、空で見つけたときに観察が深まります。

空の色そのものが変わって見える仕組みは、空が青く、夕焼けが赤くなる理由でも解説しています。

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